2011年5月21日土曜日

最大のウリは“熱血”! 最適商品を提案する「保険市場?

 10月5日、大阪市中心部の御堂筋沿いに、高級ホテルさながらの雰囲気を醸し出す「保険市場 本店」がオープンした。大阪証券取引所の新興企業向け市場「ヘラクレス」に上場する独立系の生損保代理店、アドバンスクリエイトの旗艦店だ。

 同店は複数の保険会社の商品を比較したうえで、最適商品を提案してくれる。店内に入ると、ふかふかのソファや木目調の机など高価な家具が並ぶ。しかし、保険市場のセールスポイントは、見かけの高級感だけではない。今どき珍しい“体育会系”の徹底した社員教育にある。

 大阪?キタの繁華街、梅田地下街の「ディアモール大阪」。その一角にある高級感漂う店舗に、通行人はふと視線を投げかける。本店をコンパクトにしたような「保険市場 梅田ディアモール店」だ。カジュアルな雰囲気の近隣の代理店とは異彩を放っている。

 店内に入っても、スタッフが常時出迎えてくれるわけではない。しかし、入り口の呼び鈴を押すと、新入社員が「いらっしゃいませ?!」と元気な声で飛び出してくる。

 来店客と先輩スタッフの商談が始まると、新入社員がお茶を出すのは当然の仕事。その後も商談ブースに目を配り、お茶が少なくなったり、ぬるくなったりした頃合いを見計らい、すかさずコーヒーを出す徹底ぶりだ。

 100平方メートル程度の小さな店だが、ピーク時には来店客が引きも切らず、月間の来店者数は平均約300人。全国に31ある同社の店舗(平均来店者数は月間約150人)では断トツの成績を誇り、330平方メートルの本店もまずは梅田ディアモール店を抜くことを目標に掲げている。

 好成績をキープする店舗だけに、梅田ディアモール店で働くスタッフはさぞかしベテラン社員ばかりだと思いきや、スタッフ7人の平均年齢は、なんと25歳1カ月(9月末現在)と若者ばかり。店長は25歳の尾●安耶(あや)さん。9月17日に副店長から昇格した。

 「電話が鳴ったら、すぐ受話器を取りましょう」

 「呼び鈴が鳴ったら、走ってお客さまをお迎えしましょう」

 こう新入社員にテキパキと指示する尾●さん。見た目はかわいらしいOLだが、はつらつとした語り口の熱血漢ならぬ“熱血嬢”だ。

 学生時代、保険は女性が強引に売り歩く商品とのイメージが強く、就職先として想定していなかった。しかし、保険会社の枠に縛られずに商品を提案できる保険市場の営業方針に共感。運営会社、アドバンスクリエイトの濱田佳治社長の熱血ぶりにもあこがれたという。

 顧客層は就職したばかりのOL、資産運用の一環として保険を考えるキャリアウーマン、高齢の夫婦…など、大阪随一の繁華街とあって幅広い。

 尾●さんは、「店舗の豪華さだけでなく、おもてなしの心でも他社の店舗には負けません」とあくまでも熱い。最近の若者は保守的で冷めているとの声もあるが、“熱血”はちゃんと受け継がれているようだ。

 「単なるマニュアルではなく、おもてなしの心はお客さまに受け入れられる」。尾●さんはこう信じている。(藤原章裕)

●=「崎」の「大」が「立」

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引用元:FF11 RMT